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小鳥(ことり)

Author:小鳥(ことり)
指差し指されの人生も、独りじゃ出来ない人の興。良も不良も時々に、白でも黒でも無いと知る。「人ではじまり、人に終わる」 ただそれだけの事。

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「 "イー(葵)"ちゃん、覚えてないだけ?」

"小鳥"がそう尋ねると、

「 えっ、何でアタシ・・ 」

「 喧嘩してる最中に急に黙りこくってさ、肩を押したらそのまま倒れて、俺が驚いてる内に玄関を飛び出して行っちまって、散々探し回ったけど見つからんくて、ほいだらここでうずくまってただよ・・ 」

「 嘘ズラ?」

「 嘘じゃねぇっちことぉ、ずっとおばあちゃん、おばあちゃんつって白目向いてただよ?」

「 よせし、でも、何と無くおばあちゃんと話してたのは覚えてるかも・・ 」

「 ほぉズラ?」

"葵"を促して部屋に戻った"小鳥"は、

「 俺が"イー(葵)"ちゃんに辛い思いをさせたから、おばあちゃんが怒って出て来ただなぁ・・ 」

この出来事をそんな解釈で自然に肯定していた。

「 "イー(葵)"ちゃん、今まで辛い思いをさせて悪かった・・ 」

「 う、うん、"リー(小鳥)"ちゃんなら、きっとわかってくれるって思ってた・・ 」

「 いや、こんな事が無けりゃ、俺はきっとそのままだったよ、何だかあの時、おばあちゃんが"イー(葵)"ちゃんを連れて行こうとしてる気がしたんだよね・・ 」
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「 お・・おばあちゃん・・おばあちゃん・・うぅうん、おばあちゃん・・うう・・ 」

"葵"は白目を向きながら、何度もおばあちゃんと連呼しては小刻みな震えとは別にして頷く仕草をしていて、

「 おい!"イー(葵)"ちゃん、なんで!おばあちゃんがそこにいるだけ?」

と"小鳥"が聞くと、

" コクリ "

とその問い掛けには首を動かして反応を示したのだった。
人はごくごく普通と称される日常からあまりにも掛け離れた現実に直面する時、最初こそ日常にあり得る事として受け入れようとする為、戸惑い動揺して取り乱すまでにはややタイムラグを生じてしまう。

そして"小鳥"もこの時、"葵"の異常事態と直面していながら、それをそうだと受け止める前に、車の陰に隠れて様子を伺っていた"葵"が"小鳥"を驚かせようとして仕組んだ作り芝居だと思ってしまったのだった。
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