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人生とは(下書き)

18歳で地元を離れた黒井小鳥が様々な経験を重ねながら人生とは何かを導き出して行く生き様を描いた小説(下書き)

プロフィール

k.kaminari

Author:k.kaminari
腐らずに残るものの一つに文字がある。
腐らずに残せる場所の一つにネットがある。
最早私は時代の主たる所からは外れている訳で、時代遅れと称される枠組みの中で、こんな活動をしては自己満足に浸るに過ぎない。
ただひとつ、これは生きた事を後に示す手段として、子として夫として父として揺ぎ無い愛を受け、そしてそれを又注げた我が人生が何たるか、万事が感謝に還る事を漠然とながらに証明したいと願うわがままなのである。

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「 ウチにはこんなもんしかありませんが、まっどうぞ」

そう言って"小鳥"が一升瓶を傾ける。

「 いえいえ、突然お邪魔したワタシに大切な酒をすいません・・」

駆け出しの貧乏所帯の隅から隅までを探しても、"小鳥"がもてなしの品として出せる何か特別なものは確かにこの酒しかなかった。

その酒が果たしていくらのものであるか、比べるものを数多にすれば、そう高いものでは無いのかもしれない。しかし"葵"の躊躇や仕舞い込んでいた所から出して来た一連と、この酒が金粉入りてある事がこのシーンに何か特別な感じを生み、"品川"はそれを敏感に感じ取っていた様だった。

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いつもの集いに加わる事になった一人に対して、その他のメンバーで距離感を測っていたのは"小鳥"と"葵"だった。

台所から料理を運ぶ"葵"は、その途中、

「 ねぇ"ロン"ちゃん、一緒にやってるって言ったけど、"品川"さんは社長さんけ?」

と声を掛け、それを聞いていた"小鳥"も又、その質問には同感して答えを待った。

それに対して"ロン"は、

「 あのなぁ、田舎やくざと一緒にしないでくれますぅ?」

と言って笑っていたが、"品川"はスーツにネクタイという格好で、その辺で知らずに会えば会社勤めのサラリーマンにしか見えず、そこに品の良さも手伝うと、社長クラスであっても何らおかしく見えなかったのである。

するとこれがきっかけとなり、

「 てっ、何を格好付けてるでこのトドは!おじさんはどっからどう見たって田舎やくざだっちこと!」

「 馬鹿お前っ 俺が着てるこのスーツだって買えばかなりのもんだぞ?」

「 それが?」

「 おう!」

「 上着はどうしたで?」

「 ん? 暑いから着ない…」

「 ほんなねぇ、ワイシャツのボタンを二つも外して首にタオルなんか巻いてちゃ、せっかくの高い服もかわいそうズラ、ねぇ"品川"さん?」

「「 がははは 」」

"葵"と"ロン"との掛け合いによって場が笑いに包まれると、"品川"の存在がもたらしていたであろう緊張感は飲み込まれる様に消滅し、集いの空気はいつも通りに整えられた様だった。
「 おぅ"小鳥"か?今から寄ろうかと思ってよぉ、お前今家か?」

「 はい、家にいますよ・・」

「 そうか、そしたら"葵"に行ってもいいか聞いてくれるか?」

「 はい・・」

この日、"ロン"からの電話を受けた"小鳥"は、

「 "イー(葵)"ちゃん、兄ぃが来てもいいか?って・・」

「 はいよぉ~ 」

「 もしもし、大丈夫っす 」

と言ってからしばらくして、

" ドンドン "

" ピンポンピンポ~~~ン "

チャイムを鳴らして尚且つドアまで力強く叩く"ロン"を迎える為に玄関の扉を開いた。