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人生とは(下書き)

18歳で地元を離れた黒井小鳥が様々な経験を重ねながら人生とは何かを導き出して行く生き様を描いた小説(下書き)

プロフィール

k.kaminari

Author:k.kaminari
腐らずに残るものの一つに文字がある。
腐らずに残せる場所の一つにネットがある。
最早私は時代の主たる所からは外れている訳で、時代遅れと称される枠組みの中で、こんな活動をしては自己満足に浸るに過ぎない。
ただひとつ、これは生きた事を後に示す手段として、子として夫として父として揺ぎ無い愛を受け、そしてそれを又注げた我が人生が何たるか、万事が感謝に還る事を漠然とながらに証明したいと願うわがままなのである。

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  • 23-1 信じた節目

それからの日々は、雨の日も風邪の日もめげる事無くひたむきに、

「 すいません、ちょっとトイレに・・」

「 えっ?またですか?」

なんてやり取りは人並み以上にありながらも、無遅刻無欠勤を守り抜き、いよいよ約束の1ヶ月目を迎える事となった。
いつも通りの出勤を済ませ、

「 おはようございます 」

"甘党"マネージャーに挨拶をするも、

「 はぁ~ぃ、おはようございます・・ ん~あっ、それでは~・・」

いつもと変わらぬ指示が来るだけで、

( いったい何時・・ )

そんな疑問が浮かんだものの、どこか遠慮した"小鳥"は、

「 "黒井(小鳥)"さん、ん~あっ、明日から~ 正社員としてがんばってください・・」

こんな言葉がいつ掛かるのか浮き足立ちながら、ただその時を待った。

しかし一時間が過ぎた頃になっても何ら動きは無く、この時スロットコーナーを任されていた"小鳥"は、

( 4時になってしまえばマネージャーは休憩に行くしなぁ・・ )

焦りを覚え始めていた。

するとそこに、

" ヒョィッ "

「 おちかれぇ~ 」

「 あっ、お疲れ様っす・・」

「 "黒井(小鳥)"さん、何だか顔色が悪いけど大丈夫?」

つい数日前に他のグループ店から移動して来た"砂糖"サブマネージャーがこんな声を掛けながら横に立った。

サブマネージャーとは本来マネージャーの代行を務める役職で、今までの"8931ハクサイ"にその役職者がいなかった事や今回の人事異動についての理由を"小鳥"の様な立場の者が知らされる事は無かったが、このスラリとした長身で甘いマスクの"砂糖"サブマネージャーのシフトは2時からラストまでで奇しくも"小鳥"とはドン被りだった為、連日顔を合わせている内にホールで一言二言雑談を交わす様になっていた。

「 いや実は・・ 一ヶ月無遅刻無欠勤を続ければ社員になれるって言われてまして・・」

「 あぁ、僕も最初はそうでしたぁ・・」

「 それでですね、今日がその一ヶ月目なんですけどマネージャーからはまだ何も言われてなくて・・」

「 へぇ・・」

「 もしかして社員にはなれないって事ですかね?」

"小鳥"が割と素直に心を打ち明けると、

「 う~ん、そうだなぁ・・ 一回社員にしちゃうとなかなかクビに出来ないからねぇ・・」

「 えっ?」

この時、"砂糖"サブマネージャーの表情に何か意地の悪い部分を見た様な気がした"小鳥"は、

「 ちょっと離れても良いですか?」

"砂糖"サブマネージャーの返事も待たず、咄嗟に"甘党"マネージャーを探して走り出していた。
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