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小鳥(ことり)

Author:小鳥(ことり)
指差し指されの人生も、独りじゃ出来ない人の興。良も不良も時々に、白でも黒でも無いと知る。「人ではじまり、人に終わる」 ただそれだけの事。

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  • 23-1 信じた節目

それからの日々は、雨の日も風邪の日もめげる事無くひたむきに、

「 すいません、ちょっとトイレに・・」

「 えっ?またですか?」

なんてやり取りは人並み以上にありながらも、無遅刻無欠勤を守り抜き、いよいよ約束の1ヶ月目を迎える事となった。
いつも通りの出勤を済ませ、

「 おはようございます 」

"甘党"マネージャーに挨拶をするも、

「 はぁ~ぃ、おはようございます・・ ん~あっ、それでは~・・」

いつもと変わらぬ指示が来るだけで、

( いったい何時・・ )

そんな疑問が浮かんだものの、どこか遠慮した"小鳥"は、

「 "黒井(小鳥)"さん、ん~あっ、明日から~ 正社員としてがんばってください・・」

こんな言葉がいつ掛かるのか浮き足立ちながら、ただその時を待った。

しかし一時間が過ぎた頃になっても何ら動きは無く、この時スロットコーナーを任されていた"小鳥"は、

( 4時になってしまえばマネージャーは休憩に行くしなぁ・・ )

焦りを覚え始めていた。

するとそこに、

" ヒョィッ "

「 おちかれぇ~ 」

「 あっ、お疲れ様っす・・」

「 "黒井(小鳥)"さん、何だか顔色が悪いけど大丈夫?」

つい数日前に他のグループ店から移動して来た"砂糖"サブマネージャーがこんな声を掛けながら横に立った。

サブマネージャーとは本来マネージャーの代行を務める役職で、今までの"8931ハクサイ"にその役職者がいなかった事や今回の人事異動についての理由を"小鳥"の様な立場の者が知らされる事は無かったが、このスラリとした長身で甘いマスクの"砂糖"サブマネージャーのシフトは2時からラストまでで奇しくも"小鳥"とはドン被りだった為、連日顔を合わせている内にホールで一言二言雑談を交わす様になっていた。

「 いや実は・・ 一ヶ月無遅刻無欠勤を続ければ社員になれるって言われてまして・・」

「 あぁ、僕も最初はそうでしたぁ・・」

「 それでですね、今日がその一ヶ月目なんですけどマネージャーからはまだ何も言われてなくて・・」

「 へぇ・・」

「 もしかして社員にはなれないって事ですかね?」

"小鳥"が割と素直に心を打ち明けると、

「 う~ん、そうだなぁ・・ 一回社員にしちゃうとなかなかクビに出来ないからねぇ・・」

「 えっ?」

この時、"砂糖"サブマネージャーの表情に何か意地の悪い部分を見た様な気がした"小鳥"は、

「 ちょっと離れても良いですか?」

"砂糖"サブマネージャーの返事も待たず、咄嗟に"甘党"マネージャーを探して走り出していた。
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