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人生とは(下書き)

18歳で地元を離れた黒井小鳥が様々な経験を重ねながら人生とは何かを導き出して行く生き様を描いた小説(下書き)

プロフィール

k.kaminari

Author:k.kaminari
腐らずに残るものの一つに文字がある。
腐らずに残せる場所の一つにネットがある。
最早私は時代の主たる所からは外れている訳で、時代遅れと称される枠組みの中で、こんな活動をしては自己満足に浸るに過ぎない。
ただひとつ、これは生きた事を後に示す手段として、子として夫として父として揺ぎ無い愛を受け、そしてそれを又注げた我が人生が何たるか、万事が感謝に還る事を漠然とながらに証明したいと願うわがままなのである。

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  • 24-3 事実の側面

つっかけを引っ掛けて外へ出た"小鳥"は、出掛けに掴んだタバコに火をつけて、

「 フゥ~~ 」

音を伝えぬ様に煙をひとつ吐き出し、

「 "イズミ"さん・・ とにかく良かったっす 」

「 おぉ、心配掛けたなぁ・・ ところでよぉ、"とんぼのおやじ"とは連絡取ってんのか?」

「 いや今はまったく・・」

「 そっかぁ・・」

「・・・」
「 なぁ・・」

「 はい・・」

「 俺と一緒に商売しねぇかぁ?」

「 えっ?」

「 今、宇都宮にいんだけどよ・・ "小鳥"もこっちに来ねぇかと思ってよ・・」

「・・・」

「 お前だって、いつまでも山梨にいるって訳じゃねぇだろ? 俺も"もぐら"もトラック降りちまったし、栃木に戻るって話もたぶんねぇぞ?」

「 えっ・・ "もぐら"さんも辞めちまったっすか?」

「 何だ、お前何も聞いてねぇのか?」

「 は、はい・・」

「 実はなぁ、俺が事故を起こすちょっと前辺りから、俺ら給料が貰えなくてなぁ・・」

働いて給料が貰えないなどという現実がある事を知らなかった"小鳥"は、"イズミ"の話を急には飲み込めなかった。

「 寝る間も惜しんで飛び回って金が貰えねぇじゃ支払いも出来ねぇし・・ 何回か催促はしたんだけどよぉ・・」

最初の未払い分を手にする頃には、すでに次の給料が未払いとなっていて、それでもしばらくは借金をしながらなんとか走り続けたと"イズミ"は語り、

「 俺は独身だがらいいけどよぉ・・ "もぐら"は家庭があったべ?」

「 はい、一度泊めて貰った事がありました・・ 」

「 それで"もぐら"は集金のバイトをやり出してなぁ・・」

「 集金?」

「 おぉ、飲み屋の集金だけどよ・・ 割と貰えるらしくてなぁ・・」

「 そうっすかぁ・・」

「 だけどなぁ・・ 集金の金を持ったまま、バックレちまってよぉ・・」

家庭を守る為に、必死でがんばる"もぐら"の話かと思いきや、

「 えぇっ?」

「 おまけに通ってた風俗の女も連れてっちまってよぉ・・」

「 はっ?」

「 しかもソイツが又別の組のお偉いさんの女だったってんで、二つの組織から追われてんだ・・」

" ズコッ!"

「 まぁ、どっちにしたって無事じゃ済まねぇだろうなぁ・・」

「・・・」

それは必死で逃げる"もぐら"の話だった。

それから"イズミ"は、

「 まっ、話戻すけどよ・・ どうだ?こっちに来ねぇか?」

と言い、それに対して"小鳥"は、

「 あぁ!あの・・ 実は俺・・ 好きなヒトが出来ちまって、カカシ(商運)を辞めたっす・・」

と自分の現状を伝えた。

「 おぉ!それで?」

「 はい、今は一緒に暮らしてて、つい最近パチンコ屋の正社員になれまして・・」

「 ははっ、そっかそっかぁ、そいつは良かったじゃねぇかぁ・・ 俺はてっきり、まだお前が小汚ねぇ格好で苦労してんじゃねぇかと思ってたからよぉ・・ だったら今の話は無しだ・・ 幸せになんだぞ!」

「 あ、ありがとうございます・・ でも"イズミ"さん、せっかく誘って貰ったのに、すいません・・」

「 ばぁか、気にすんなぁ・・ 俺は気ままに生きっから大丈夫だぁ、ははっ・・」

「 すいません・・」

「 また電話すっからよぉ・・ お前は真面目にがんばんだぞ・・」

「 はい・・」

最終的に"イズミ"は、まるで祝福をする為だったかの様にして電話を切った。

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