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人生とは(下書き)

18歳で地元を離れた黒井小鳥が様々な経験を重ねながら人生とは何かを導き出して行く生き様を描いた小説(下書き)

プロフィール

k.kaminari

Author:k.kaminari
腐らずに残るものの一つに文字がある。
腐らずに残せる場所の一つにネットがある。
最早私は時代の主たる所からは外れている訳で、時代遅れと称される枠組みの中で、こんな活動をしては自己満足に浸るに過ぎない。
ただひとつ、これは生きた事を後に示す手段として、子として夫として父として揺ぎ無い愛を受け、そしてそれを又注げた我が人生が何たるか、万事が感謝に還る事を漠然とながらに証明したいと願うわがままなのである。

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  • 25-4 夫婦の実寸

「 そろそろだけど大丈夫け?」

「 あぁ、俺はいつでも・・」

テーブルに座ってから一時間程になる"葵"から声が掛かり、肘を付いて横になっていた"小鳥"は上体を起こした。

"葵"は置き鏡を前にして化粧に集中していて、こんな時は語り掛けてもまともな返事が来る確率は極めて低い。

気の抜けた相槌かスルーを定番にする"葵"にそれ以上を求めようものなら、

「 ちょっとうるさい!」

と言われる事はすでにわかっていて、"小鳥"は二口程吸ったたばこを灰皿に置くと着替えに取り掛かった。
10代の時に着ていた遺物を掘り返そうものなら、

「 何でそんな格好するでぇ・・ 一緒に歩きたくないんだけど・・」

"葵"が買ってくれた服をチョイスすれば、

「 いいじゃん、いいじゃん・・」

かぶれた時代のジャージならば、

「 まっいいか・・」

出掛ける格好に対する"葵"の反応もすでに知っていて、着替えに要する時間は少なかった。

"葵"は、テレビにコテコテの強面が映る時、

「 かっこいい・・」

などと反応を示し、散髪代を気にした末の"小鳥"のオールバックは受けが良く、要するにやや悪い感じのする男が好みだった。

"小鳥"はある時、"葵"の指摘に抵抗を覚え、

「 俺って良いトコどこもねぇみてぇだな・・ 足は臭いし、糞は臭いし、顔はでかいし無愛想だし・・」

いじけた少年の様な台詞を漏らした事があったが、

「 何言ってるで"リー(小鳥)"ちゃん・・ 全部本当の事だっちことぉ・・ 他人は心で思っていたってさぁ、誰も面と向かっては言ってくれないだよ?自分の旦那がそんな風に思われて影で笑われてたら困るから、言いたくない事だってアタシは言うよ・・」

"葵"に真顔でこう言われると、

( なるほど・・ )

妙に納得してしまい、それ以来、流行も気分も無く、ただただ"葵"が認める格好をする様になっていたのである。

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