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小鳥(ことり)

Author:小鳥(ことり)
指差し指されの人生も、独りじゃ出来ない人の興。良も不良も時々に、白でも黒でも無いと知る。「人ではじまり、人に終わる」 ただそれだけの事。

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  • 26-8 女の勘

思えば何かを疑われた時に優しく対応した事などこれまでの人生には無く、高校時代にはこんな事があった。

登校してから腹が痛くなり、便所にこもって朝礼に遅れてしまった"小鳥"に、時の担任であった"荒海"という男は、

「 こら"黒井(小鳥)"、お前タバコを吸ってたんだろ?」

とまるで素行を知っているかの様な言葉をクラス生徒の前で浴びせて来た。

「 はっ?証拠もねぇのにいきなり何すか?」

"小鳥"が咄嗟に噛み付いたのは、この時はバレーボールに格別な熱意を持って励んでいた為タバコを吸う連中とつるんでいても手を出しておらず、トイレとは排便をするだけの場所でしか無かったからだった。

"荒海"は科学の先生であり、職員室とは別に科学準備室というマイルーム的な場所を持っていて、

「 いいから後で科学準備室まで来い!」

と場所を変えたが、そこに呼ばれた"小鳥"は誰の目も耳も気にする事無く発狂し、これを機にして先生という存在に大きな疑念を抱く様になった。

その理屈から考えれば、"葵"から受けた疑いに対しても同等の反応があって当然なのだが、

" 例外の無い法則は無い "

という事なのだろうか、

( んな事ある訳ねぇのに・・ )

何とも言えぬ喜びを覚えながら、自分こそは"葵"一筋で間違い無いと再確認するだけだったのである。

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