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人生とは(下書き)

18歳で地元を離れた黒井小鳥が様々な経験を重ねながら人生とは何かを導き出して行く生き様を描いた小説(下書き)

プロフィール

k.kaminari

Author:k.kaminari
腐らずに残るものの一つに文字がある。
腐らずに残せる場所の一つにネットがある。
最早私は時代の主たる所からは外れている訳で、時代遅れと称される枠組みの中で、こんな活動をしては自己満足に浸るに過ぎない。
ただひとつ、これは生きた事を後に示す手段として、子として夫として父として揺ぎ無い愛を受け、そしてそれを又注げた我が人生が何たるか、万事が感謝に還る事を漠然とながらに証明したいと願うわがままなのである。

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Infomation

  • 28-2 葛藤

毎月の給料を封を切らずに持ち帰っていた"小鳥"は、月に一度のその日には、労いの言葉を添えて給料袋を両手でやや仰々しくも受け取ってくれる"葵"の姿を期待し続けて心無しか急ぎ足で帰路に着く訳だが、

「 ただいまぁ・・」

「 おかえりぃ 」

「 はい、これ 」

「 ん?はいはい 」

( 片手ってか・・ )

"葵"が願った形を返してくれる事は無く、それが何度目の事だったのか、遂に"小鳥"の不満は爆発する事になった。


「 あのさぁ、両手で受け取るとかさぁ、ありがとうとかさぁ・・」

すると"葵"は、

「 あぁ、"リー(小鳥)"ちゃん、あ・り・が・と・う・ね!」

なびく所か嫌味に振る舞い、

「 なんでぇその言い方は!」

"小鳥"が更なる怒りを見せると、

「 そんな帰って来るなり、小っさい事でいちいち怒らんくたっていいじゃん!こっちだって毎日毎日安売りの広告見てさぁ、お母さんに援助してもらって何とかやり繰りしてて、考える事はいっぱいあるだってことぉ!、"リー(小鳥)"ちゃんにはいつも感謝してるし、毎日ろくなもん食わしてやれんくて申し訳無いって思いながら、それでも何とかやって行こうって思ってんのにさぁ、それを"リー(小鳥)"ちゃんが思ってる様な形で伝えなきゃならんだけぇ!」

真っ向勝負と言わんばかりに真剣な顔で睨み付けるのだった。

「・・・」

その姿に、"小鳥"が思わず黙り込んでいると、

" ドンッ、タンッ、ガチャンッ・・ "

"葵"は荒々しく冷蔵庫を開けてビールを取り出し、

" プシュッ、ゴクゴクゴク・・"

喉を鳴らして一気に飲み始めた。

( 分厚い札束を渡してる訳じゃねぇしなぁ・・ )

苦しい生活を覆す様な期待が持てなくなれば、それが毎月の当然となってしまえば、"葵"の態度も仕方の無い事なのだと思い直した"小鳥"は、

「 ごめんね・・」

素直に謝っていた。

すると"葵"も何かを汲み取っていた様で、

「 アタシもごめんね・・」

犬も食わないとされる夫婦喧嘩の後、

( おかぁちゃんにも迷惑掛けちまってんだなぁ・・ )

反省という形で取り敢えず沈静化された"小鳥"は、

( 早く出世して、基本給を増やして・・ )

一攫千金を夢見る傍らで、今日の願いが今日に叶わぬ事を少し受け入れて、

( いつか必ず・・ )

独り静かに、更なる闘志を燃やすのだった。


奥付
この度は 『 人生はギャンブル 』 ご愛読頂き誠に有難うございます。
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