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小鳥(ことり)

Author:小鳥(ことり)
指差し指されの人生も、独りじゃ出来ない人の興。良も不良も時々に、白でも黒でも無いと知る。「人ではじまり、人に終わる」 ただそれだけの事。

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  • 28-10 感情が波打つ時

しかし頻度は少なくなってもマダムは来店を続け、"小鳥"は精神的な負担を大きくする事になった。

マダムは、"小鳥"の変貌の後には親父か息子か親戚か二人の男を引き連れて来店する様になり、お店としては稼動数が増えて良かったとしても、そんなマダム一味の男と接客しなければいけない時は、

( 今の微笑は何だ?)

( これって嫌がらせか?)

本来ならば考える必要の無い事を考える様になっていたのである。
嫌な客は幾らでも居て、そことの接客にストレスはあった。しかしそれと比べ、マダム絡みのアレコレで抱えるストレスは何だかウェイトが大きく妙に疲れた。

であるから、家に帰れば以前よりも癒しを欲しがる様になるのだが、

「 "リー(小鳥)"ちゃん!先に足を洗って来て!」

「 "リー(小鳥)"ちゃん!その話回りくどい!」

「 ちょっとやめてよ!」

"葵"とのいちいちは相変わらずで、まるで引く手数多のモテ男にでもなった気分の"小鳥"は、

( 俺が一途に尽くしてるのに・・ )

"パンダ"とマダムの誘惑に耐えた自分を過剰評価しては、どこかで恩着せがましくもなり、そこに以前からの観察眼も手伝えば"葵"を責める事が多くなった。

「 あのさぁ、ちっとタバコ吸い過ぎズラぁ!」

「 えっ? うん・・ 」

「 それとさぁ、ビールも飲み過ぎズラぁ!」

「 えっ? うん・・ 」

「 つぅかさぁ!」

「 何でぇ!まだ何かあるだけぇ!アタシ最初に言ったよね!酒とタバコを辞める位だったら死んだほうがマシだって!そん時に"リー(小鳥)"ちゃんはそれでもいいって言ったんじゃん!」

「 そりゃぁ言ったかもしれんけど、喧嘩する度にガバガバ飲まれちゃぁ、せっかく稼いでも足りんくなるらぁ!」

「 だ・か・らあ!アタシはその分ご飯も食っちゃいんし、"リー(小鳥)"ちゃんに迷惑掛けん様に色々節約してがんばってるだっちことぉ! ほれをわかってくれんっちゅうじゃ別れてくれて結構!」

「・・・」

売り言葉に買い言葉とは良く言うが、"小鳥"がここで、

「 出て行けぇ~ 」

と言わなくなったのは、少しばかり成長したからでは無く、現実問題として"葵"が車ごと消えてしまえば出勤が出来なくなる事を理解していたからで、

( 面倒くせえ・・ )

思わず取り乱しても結局は今を守る為に薄汚く自分を誤魔化す様になってしまっていた。
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