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人生とは(下書き)

18歳で地元を離れた黒井小鳥が様々な経験を重ねながら人生とは何かを導き出して行く生き様を描いた小説(下書き)

プロフィール

k.kaminari

Author:k.kaminari
腐らずに残るものの一つに文字がある。
腐らずに残せる場所の一つにネットがある。
最早私は時代の主たる所からは外れている訳で、時代遅れと称される枠組みの中で、こんな活動をしては自己満足に浸るに過ぎない。
ただひとつ、これは生きた事を後に示す手段として、子として夫として父として揺ぎ無い愛を受け、そしてそれを又注げた我が人生が何たるか、万事が感謝に還る事を漠然とながらに証明したいと願うわがままなのである。

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  • 30-9 報告

「 もしもし?」

「 あら、久しぶりね・・ 元気にしてるの?」

"小鳥"は久しぶりに母親に電話を掛けていた。

「 あのさぁ、俺結婚したんだ・・」

「 はっ?」

驚いている母親を気にせず、

「 それでさぁ、結納金が必要でさ・・」

「 ちょっとアンタ、さっきから何を言ってるの?」

「 だからさ、嫁に貰うには結納金が必要なんだって・・」

「 そんないきなり言われたって、お母さんはそのお嫁さんだって知らないし、だいたいアンタは絶縁するって言って親子の縁を切ったじゃないの・・」

母親は最もな言葉を返したが、"小鳥"の主張は更に続き、

「 うん、あの時は仕方が無かったんだ・・ "黒井"って苗字は珍しいからさ、新聞にでも載ったらすぐに俺だってわかって迷惑掛けると思ったし・・ まぁ色々あったけど大事な女性が出来てカカシ商運は辞めたんだ・・ 今はパチンコ屋の従業員として働いてるんだけど・・」

「 そう・・ でも勝手に籍を抜いておいて、今になって結納金が必要ですって話はお母さんには理解出来ないわ・・ ましてお父さんにどう説明していいか・・」

「・・・」

母親は困惑を見せていた。

カカシ商運を辞めるよりも少し前の頃、"小鳥"は母親とささいな事で口論になり、その時の勢いで絶縁を申し出ていた。

カカシ商運の専務夫婦との折り合いが付きにくくなってから正式に退社するまでの間には様々な葛藤があった。

直接的にも間接的にもやくざと関わり合いを持つ様な面々が構成するカカシ商運を辞める事は、二十歳そこそこの"小鳥"の想像力を高め、

( 新聞沙汰になったら親に迷惑が掛かる・・ )

そんな思いがあった事も確かだった。

とは言え、"葵"の存在もちらついていた時期だっただけに、追い込まれた自分に陶酔してしまっていたのも事実で、虚勢から来る無鉄砲ぶりが母親との口論を生み、よっぽどの事を言い散らした挙句の出来事だったのである。

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