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人生とは(下書き)

18歳で地元を離れた黒井小鳥が様々な経験を重ねながら人生とは何かを導き出して行く生き様を描いた小説(下書き)

プロフィール

k.kaminari

Author:k.kaminari
腐らずに残るものの一つに文字がある。
腐らずに残せる場所の一つにネットがある。
最早私は時代の主たる所からは外れている訳で、時代遅れと称される枠組みの中で、こんな活動をしては自己満足に浸るに過ぎない。
ただひとつ、これは生きた事を後に示す手段として、子として夫として父として揺ぎ無い愛を受け、そしてそれを又注げた我が人生が何たるか、万事が感謝に還る事を漠然とながらに証明したいと願うわがままなのである。

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  • 30-11 両家の対面

一宮のアパートから"葵"の実家までは、車を走らせれば30分程の道のりで、約束の時間を考えれば、そうのんびりしている訳にもいかず、

「 そろそろ行ったほうがいいら?」

「 えっ? あっそうだね・・」

すっかり話に夢中になっていた"葵"も、

「 じゃっ、お父さんお母さん、こんな嫁ですけど、どうぞよろしくお願いします・・」

「 "イー(葵)"ちゃん、こちらこそよろしくね・・」

福島から掛け付けた"小鳥"の両親は挨拶が済んだら帰るとの事で、それはまさにとんぼ返りだったが、仕事の都合もあれば仕方無く、"葵"も"小鳥"もしつこく引き止めようとはしなかった。

後ろを走る両親を気にしながらの運転は、"葵"の実家までの道のりをやや長くも感じさせたが、それでも約束の時間より少し前に到着する事が出来た。

" ガラガラ・・ "

「 おかあさ~ん!」

玄関口で呼ぶ"葵"の声に、

「 はいはい、あっこれはこれは、遠い所をわざわざお越しいただいて・・」

"葵"の母親が姿を現し、

「 "小鳥"の母です、この度は挨拶が遅れましてどうもすいませんでした・・」

「 いえいえ、まっ、立ち話も何ですから中へあがってください・・」

一同は茶の間に腰を下ろした。

「 お父さんも、今事務所からこちらに戻ってますから、すぐに着くと思いますけど・・」

"葵"の父親は甲府市で不動産屋の事務所を構えて仕事の全てを一人で切り盛りしている為、今回の顔合わせは仕事を抜けて参加するとの事だった。

両家の母親同士が会話を繋いでいる内に"葵"の父親は姿を現し、ここで初めてその場に緊張が走った。

"葵"と"小鳥"に歳の差がある様に、その両親同士にもそれなりの歳の差がある訳で、"葵"の父親にしてみれば、"小鳥"の両親はずいぶんと若い事は確かである。

そんな事情が作用したかどうか、会話の主導権は"葵"の父親が握る形となり、

「 まぁアレだけんど、ワタシは"小鳥"が家出して来たと聞いていたもんで、しかもウチに挨拶しに来た時には、実家とも縁を切っていて故郷に帰る気は無いって事だったもんで、娘の旦那っちゅうよりは、まぁ実の息子っちゅう感じで迎えたですよ・・ 色々とあったみたいだけんど、真面目に働くし、だから結納金とか、そういった事は何かとうるさい田舎だけんど、いっそ婿に貰ったと思えば済む話で・・ お父さんお母さんも遠い所からわざわざ来てもらって大変だっただろうけど、当の本人同士が結婚しちまった後だから、今更何を気を使う必要は無いって事で・・」

( そんな風に俺を思ってくれていたのか・・ )

"葵"の父親の言葉に"小鳥"がほっこりとしていると、

「 本当にこんな息子と一緒になってくれるなんて、さっきも"イー(葵)"ちゃんとは少しお話をしましたけど、久しぶりに連絡が来たと思ったら、いきなり結婚したから結納金をくれって・・ 正直耳を疑う位驚いてしまって、「 物事順番があるでしょ?」 ってこの子には言いましたけど、昔っからちょっと目を離すと何をするかわからない所がありまして・・ こんな子と一緒になってくれるなんて感謝しかありませんけど、私達もせめて挨拶だけはと思いまして・・」

"小鳥"の母親が話す横で、"小鳥"の父親はただじっと、黙って事の流れを見守っていた。



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