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小鳥(ことり)

Author:小鳥(ことり)
指差し指されの人生も、独りじゃ出来ない人の興。良も不良も時々に、白でも黒でも無いと知る。「人ではじまり、人に終わる」 ただそれだけの事。

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  • 31-10 破綻

パチンコを打った後にこなす仕事はどこか身が入らず、出世を目指す意欲も薄れ気味になった。

そして帰宅をしても"葵"は暗く落ち込んだままで、その結果、一体自分が何を求めていたのかすらわからなくなってしまった"小鳥"は、横柄に振る舞っては"葵"に対して不機嫌を露呈する様になった。
そんな状態の二人が上手く行くはずは無く、何かにつけて喧嘩になったが、以前の喧嘩とは違い、

「 うるせぇなぁ!」

と"小鳥"が怒鳴れば、

「 ・・・ 」

"葵"がそれ以上何かを訴える事は無かった。

ある朝、"小鳥"は無性に"葵"を抱きたい衝動に駆られ、うつむき気味に座り込んでいる"葵"にキスを試みた。

しかし"葵"は"小鳥"を受け入れず、その拒絶はある意味当然のあり方だったが、それが無性に気に入らなかった"小鳥"は、抵抗する"葵"を無理やり抱き抱えてまだ敷きっ放しの布団に運ぶと強引にその行為に及んでいた。

"葵"は全身に力を込めて抵抗を続けたが、最終的には諦めた様にその力を解き、両手で顔を覆い泣きじゃくった。

同一の人間との同一の行為が全く異なる後味を残す事を知った後、"葵"をそのままにして荒々しく家を出た"小鳥"は、パチンコ店で台と向き合いながら、

( 俺は一体、何をしてるんだ・・ )

そんな事を考えていた。

"葵"を喜ばせようとあの手この手と尽くしても裏目に出てしまう事、純粋に愛を求めた結婚が両親に恥をかかせる親不孝になった事、そして日々の我慢が報われないという自暴自棄、そのどれがどれ程だったのか、結局の所、力ずくで無理やり"葵"を求めたのは八つ当たりと言えばそうだったのかもしれなかったが、その行為は我ながら獣の様で、それで一体何が成就されたのか、言葉で感情を表現出来るはずの人間として心地良さは何一つ無かった。
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